一般社団法人北上青年会議所




理事長所信

 

2024年度理事長

FOR YOU

 私たちは青年であります。考えるより行動 すること。失敗は成果。率先し主体的な行動を起こすのは、私たち青年の在るべき姿です。

 私は、青年会議所に入会してからこれまで、先輩方の見返りを求めない利他的な姿を多くの場面において目にしてきました。その姿に感銘を受け、自分もそうなりたい。その想いは今では私の信念になりました。人と人とのつながりの中で、どれだけ相手の心を知ろうとするか、どれだけ相手のことを思いやれるかが「心の豊かさ」であると考えます。そして、その見返りを求めない利他的な姿勢は、少なからず人に良い影響を与えることができると私は信じています。青年会議所の持つ利他の精神を追求し、あなたのために自分には何ができるのか、人に寄り添うことが心の豊かさ溢れ共感が生まれるきたかみの未来につながると信じています。

 


~組織としての新たな一歩~

 北上青年会議所は、昨年創立 60 周年の節目を迎え「This is US~全ては未来のために~」をスローガンに掲げ、これまで携わっていただいたすべての方へ感謝と敬意を伝えるために、式典並びに記念事業を挙行しました。また、「50周年代運動規範」を基に振り返り、直近 5 年間の歴代理事長の皆様にご協力を頂きながら当時の想いや経緯をお聞きし、今後の10年間を見据えて方向性を定める「創立60周年代運動方針」を策定しました。先輩諸兄姉が築かれてきた伝統や誇りを継承しながら、組織としての方向性を示した「創立60周年代運動方針」を基に一歩一歩、進んで参ります。また、2012年から始まった公益社団法人を今年度一般社団法人に変更しました。この法人格移行は、次代に則した柔軟な対応ができる一般社団法人への変更により、より効果的な事業を展開していく前向きな変更であります。これまで同様公益事業は継続し、メンバーの成長を第一に置き、地域に求められる人材の育成を行ってまいります。


 

~魅力的な人材が引き起こすムーブメント~

 青年会議所との出会いは、2016年地域活性化事業に声を掛けられたことでした。年間参加者として参加した「JUST A READER」セミナーでは、自己分析を通して自分に得意な分野や特徴を分析し、客観的に見ることで自分に必要なものは何か、そのためにどうしたらいいのかを1年間学びました。初めは中々積極的になれない私でしたが、回を重ねるごとにその考えは変わっていきました。そのきっかけとなったのは青年会議所の方々の姿勢です。そこにいた青年会議所の方々は、私も含む年間参加者のためにひたむきに活動していました。その姿勢に当時の私は仕事でもないのにこんなに人のために活動している姿に驚きながらも、感銘を受け、自分も人のために行動したい。そう思うようになりました。

 近年全国的に会員数の減少や在籍年数の低下が課題となっており、北上青年会議所においても例外ではありません。また、在籍年数の低下に伴い、入会して間もないメンバーが要職を担うことで、経験不足や環境作りが難しいといった理由から、前向きに青年会議所に向き合うことが出来ないメンバーが増えているのも現状です。さらに、前向きに青年会議所に向き合うことが出来ない要因として、周囲の理解や満足度が少ないことに起因していると私は考えます。家庭の生活を良くするために仕事に精を出し、仕事に活かすスキルや経験を青年会議所で学ぶべきですが、負担や時間ばかりが目立ってしまい周囲からの理解が得られていないように感じることがあります。メンバー一人ひとりが青年会議所に在籍していることに満足するのではなく、培ったスキルや経験を仕事や家庭に活かさなければ周囲の方の理解や満足は得られません。メンバー一人ひとりが「自分が家庭を、会社を引っ張っていくんだ」という自覚や、「周りを裏切ってはいけない」という気持ちは青年会議所に対する姿勢に大きく関わってきます。周囲の幸せを願うのであれば、自分が行動に移すしかありません。そして、ひたむきな姿勢は周囲の人のみならず、多くの人の共感につながっていくと思います。家庭で、会社で、コミュニティーで活躍するリーダーの育成が青年会議所のあるべき姿であり、メンバー一人ひとりの姿勢が多くの人を惹きつける魅力となります。


 

~みんながみんなオンリーワン~

 私は、「まちづくりはひとづくり」という言葉を青年会議所に入会してから幾度となく聞いてきました。家庭が一つのコミュニティーだとするならば地域はコミュニティーの集合体と言えます。その一つひとつに背景があり、考え方や価値観はそれぞれ異なりますが、すべての人が豊かな地域の未来を望んでいるのではないでしょうか。豊かな地域とは、経済的な豊かさではなく、その一つひとつのコミュニティーがお互いの個性や価値観を認め合い、助け合うことで心の豊かさを追求することです。一昨年、地域共生社会の実現を目指し開催した「YOU´RE THE RIGHT FESTIVAL2022」や昨年の創立60周年記念事業として開催した「YOU´RE THE RIGHT FESTIVAL2023」でも継続し、行政や他団体との協働を推進させると共に、お互いの個性や価値観を認め合う思いやりの心を育む大きな運動へ発展しました。この運動が、より地域に根付いた持続可能な運動へと発展していくためには、共創を通じた地域の新たな価値創出が必要です。私たちの理念に共感もって共に活動する能動的な人材の発掘、育成が求められています。



 

~笑顔の起点を与え続けよう~

 私は、子どもたちの未来に何を残せるのか。子を授かり、親として子育てをしている中で、子どもたちの未来が少しでも明るくなるようにするためには自分には何ができるのかを考えさせられてきました。

 2020年度、世界的にパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスの猛威は、一体いくつの子どもたちの笑顔を奪ったのでしょうか。まだ幼い子ですらマスクの着用を余儀なくされ、人と人とのコミュニケーションで大切な表情が見えづらくなることは子どもたちにどれほど影響を与えたのでしょうか。また、外出にも制限がかかり子どもたちがゲームやYOUTUBEといった電子化の遊びに加速をかけてしまい、依存する子どもも少なくないと思います。このままでは子どもたちが人と触れ合うことで育つ価値観や感受性は偏ってしまい、自分らしさが欠けてしまうことに不安になる親や大人は多いのではないでしょうか。私たち大人の使命は、子どもたちが自分らしく成長できる環境を作ることだと思います。子どもたちが不自由なく自分のやりたいことを選択できる環境、自分の地域に愛着を抱くきっかけを与える環境、人と触れ合うことで育つ道徳の心を養っていくことが子どもたちの明るい未来につながると信じています。

 

 

~全てのあたり前を徹底しよう~

 運動の最大化は、組織全体で取り組むことです。青年会議所は一つの組織として成り立っています。その組織の中で、各々役割を担いながら日々の活動を行っています。しかし、その役割を全うすればするほど、周りが見えなくなってしまうことがあります。事実私も、自分の委員会のことばかり考えてしまい、周りに迷惑をかけてしまうことがありました。当時の私は、委員会の事業は北上青年会議所の事業であるという意識がかけていたのです。担当委員会が集中して取り組むことができる環境、もっと言えば助け合う相互の協力体制を築いていくことが必要であります。組織の中核として、各委員会が最大限のパフォーマンスを発揮させることができるのは総務しかありません。また、私たちの運動を自分たちだけのものではなく、地域全体に広めることができる一つに広報が挙げられます。青年会議所は社会の課題を解決することで、明るい豊かな社会の実現を目指して活動を行っている団体です。それには市民の理解や協力がないと自己満足の団体になってしまいます。なぜ行うのか、なぜ必要なのか、何のために行うのかを多くの市民に共感してもらうことが心の豊かさ溢れ共感が生まれるきたかみの実現に向けた第一歩につながります。


 

FOR YOU
~忘己利他~

「自分のことは後にして、まず人に喜んでいただくことをする」
「我欲が先に立つような生活からは幸せは生まれない」